丸善本店の話し

本など

本と本屋

本が好きです。読書というより、本そのものが好きで、それゆえに本屋が好きです。いい本屋に行って本を見たり触ったりしていると時間を忘れてしまいます。ただ、読書家かと言えばそれ程でもなく、ここ数年は老眼の進行もあり、本を読まない(読めない)時期が続いていました。それが半年ほど前から、急に読書欲が活性化して、本を購入することが多くなりました。独立を目指すことで知識欲のようなものが盛り上がったことが原因かも知れません。

本を選ぶ

年の瀬が迫った休日の朝、私は東西線に乗って大手町を目指しました。「本」および「本屋」好きの私が愛してやまない場所、「丸善本店」に行くためです。ご存じの方も多いと思いますが、ここは約120万冊の在庫をもつ巨大な総合書店です。「Book museun」をコンセプトとしているだけあって、本が広く高く陳列されている様相はまさに美術館のようで圧巻です。本のほかにも文具や時計、映画グッズなどのコーナーも充実していて、何度行っても飽きない、私にとってのフェイバリットプレイスなのです。

この日はいくつか勉強しておきたいことがあり、それに関連した本を探すために約二か月ぶりにここに訪れました。欲しい本が明確に決まっている時以外は、アマゾンなどのECサイトではなく、実際に本屋に来て、本の装丁や陳列場所やポップ、手にして1ページ目をめくった感触などが交じり合って醸し出す雰囲気というかオーラのようなものを手掛かりに本を選ぶ方が断然にいいと思います。もちろん失敗することもありますが、実際に見て触れて、たくさんの候補と比較して本を選ぶのはとても楽しい作業ですから。

丸善の3階

丸善本店は大手町駅(とJR東京駅)が直結する複合施設丸の内オアゾ内(1階~4階)にあります。1階はビジネス書、経済書、2階は雑誌、実用書、地図、4階には洋書、文具などが置かれています。また、3階には様々な分野の専門書とともに、ハヤシライスが名物の「Cafe1869」があります。「ハヤシライス」は、ここ丸善の創業者である林さんが考案したとのことです。ちなみに私はまだ食べたことがありません。

そしてフロアの最奥に、私の大好きな「丸善の3階」という洗練されたコワーキングスペースがあります。ここは1時間、1,650円で利用出来ますが、本を買うと割引クーポンが付いてくるので、たくさん本を買ってクーポンを貰った時は、ここでコーヒー等を飲みながら、本を読むのが恒例となっています。コーヒーの他にもコーラやジンジャエールなどの冷たい飲みものや、チョコやあられせんべい等のおやつもフリーで楽しめるようになっていますし、Cafe1869のハヤシライスや隣接する丸の内ホテルのカツサンドなどをデリバリーしてもらうことも出来ます。丸善スタッフが選んだという様々な種類の本も陳列されていて、おしゃれで落ち着いた空間で過ごす時間は、とても気持ちのいい贅沢な時間です。ここで本を読んだりパソコンを弄っていたりすると、自分が少し高級な人間になったように錯覚出来ることも、「丸善の3階」のありがたい特典です。

文化と知性の発信地

約2時間「丸善の3階」で読書をした後、私は東京駅丸の内口から自由通路を使って八重洲口に出て、年末の買い物のため、日本橋高島屋へ向かいました。八重洲口と言えば、周辺の再開発に伴って昨年の3月に閉店した「八重洲ブックセンター」も私の好きな本屋のひとつでした。2018年に完全閉店した六本木の「青山ブックセンター」など、歴史のある素敵な本屋がなくなっていくのは本当に残念です。丸善本店だけでなく、個性的で魅力的な本屋はまだたくさんありますから、それらの本屋さんには、いつまでも文化と知性の源を放ち続けて欲しいと思うところです。ちなみに、日本橋高島屋の道向かいにも丸善日本橋店があり、数多くの本を陳列して本好きを待ち構えています。

高島屋で買い物を済ませて、日本橋駅から東西線に乗って帰路につきました。わずかな数時間ではありましたが、久しぶりに圧倒的な量の本の海を泳いで心地よく疲れました。東葉勝田台行き快速に乗り込んで空いている座席に陣取り、意気込んでこの日買った「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」のページをめくったのですが、あっという間にウトウトして、気づいたときにはもう北習志野駅に着く寸前で、慌てて本をリュックに押し込んで電車を降りました。年末の町の慌ただしい様相と同調して、私も慌ただしく年末を迎えたというところです。この日購入した本は全部で6冊。家には読み切れていない本が数冊残っています。さてさて、全部を読み終えるのはいつになることやら。

2024年も素敵な本に巡り合いたいと思います。

2024年になりました、、

2024年も明けて既に数日が過ぎました。年明け早々、辛いニュースが次々に飛び込んできますが、被災地の皆さんが、少しでも早く日常と笑顔を取り戻すことが出来るよう、心から祈っています。

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