読書家とは言えない、、
最近、個人的に本ブームがやって来ています。東西線の中でも、カフェでも、ベッドに入っても、常に本を近くに置いていないと落ち着かない状況に陥っています。
とは言え、読書家ですね、とか、月に何冊くらい読むんですか、などと聞かれると俯かざるを得ないことは、以前もこのブログで書いた通りです。もともと、読むスピードが速くない上に、あれも読みたい、これも読みたい、となって何冊も同時に手を付けることとなり、結果、集中力が続かず、なかなか読了出来ないという訳です。

でもやはり本好きであることに変わりはなく、本屋に行くとつい、平積みされた新刊などに手を伸ばしてしまいます。先日も大好きな丸善本店にふらっと立ち寄ったのですが、平積みされたり、特集コーナーに陳列されたりした本がひどく魅力的に思えて、フロアをぐるぐると回遊しているうちに、7冊の新刊を抱えてレジに並んでいました。丸善では購入した本を無料で自宅に送付してくれるので(金額とか購入冊数次第かも知れません)、遠慮なくそのサービスを利用し、いつものように入手した割引券を使って、丸善の三階で一休みと相成った訳です。
今年の5冊
年明けに、2025年はがっつりたくさん読むぞ、と誓いをたてたのですが、意気込んだ割には、2月も終わろうとしている現時点で、正月休みがあったにもかかわらず、僅かに5冊です(1月中に5冊以上読む予定でした)。昨年末に年末年始に読もうと購入したのが8冊、先日購入したのが7冊ですから、未読が最低でも10冊、それ以前に購入して手付かずの本もありますので、未読在庫は増える一方です。

ちなみに、今年読んだ5冊は、「武器になる哲学(山口周)」 「架空犯(東野圭吾)」 「透明な螺旋(東野圭吾)」 「アムンセンとスコット(本多勝一)」 「対馬の海に沈む(窪田新之助)」というラインナップです。
山口周さんのこと
山口周さんの事は昨年、「世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか」というベストセラーを冷静なのに激熱なSから薦められるままに読んで以来、割と熱心なファンになりました。山口周さんは元コンサルタントのパブリックスピーカー兼著作家で、ビジネスの世界でも大きな影響力を持つ人物ですが、彼の著作から発信されるメッセージは一貫していて、心地よく腹に響きます。まあ、山口周さんがいみじくも著作で、「心地よいインプットは危険、知的ストックが極端に偏って独善に陥るリスクがある」と言っていますから、私も山口周教に陥らないように注意する必要があるのかも知れません(笑)。
「武器になる哲学」においても山口周節はそのままです。現代を生きる私たちにとって、なぜ哲学が必要なのか、この本では50人の哲学によるキーコンセプトを紹介し、過去の偉人たちが唱えた哲学を私たちはどう捉え、どのように活用すべきなのかを、独特の語り口で指南してくれます。初めて山口さんの本に出会ってから、まだ半年経っていませんが、私はもうすでに著作を4冊読了しています。私としてはかなりのペースです。最新刊の「人生の経営戦略」も本棚で私を待っているうちの一冊ですが、ページを開くのが楽しみです。

人類初の南極点到達を同時期に目指した、冒険家アムンセン(ノルウェー)とスコット(イングランド)の足取りを、学生時代に憧れていたジャーナリスト本多勝一氏が克明に記した「アムンセンとスコット」も山口周さんの著作でリコメンドされていた一冊です。ほぼ同じ条件下で南極点を目指したにもかかわらず、一方は帰還を果たせずチーム全員が遭難死という結末となり、もう一方は人類初の南極点到達を果たし、かつ全員生還するという、大き過ぎる差が生まれたのは何故か、考えさせられるノンフィクションでした。
少なからず衝撃を受けた、JAという得体のしれない、巨大な連合体で起きた巨額横領事件について書かれた秀逸なノンフィクション「対馬の海に沈む」については、あらためて検証したいと思います。
本はいいです
そして私は今、大好きなシングルモルトをアーモンドチョコをあてに舐めながら、「やっぱり宇宙はすごい(佐々木亮)」という新書のページを捲っています。帯には魚豊氏推薦!とあります。(魚豊氏って誰だろう、、、)

いづれにしても、本はやっぱりいいものです。表紙にも帯にも魅力が詰まっています。もう少し速く読めるようになるといいのですが、年齢がそれを許してくれなそうです。それでも、自分なりのペースで読み進めて、たくさんの事をインプットしていきたいと思います。それが何の役に立つのかはよく分かりません。ただ、山口周さんの言うように、少しでも良く生きていくために、美意識や哲学を持つことはとても大切なことだと思います。いい本をたくさん読む事がそれにつながればいいのですが。
しかし、今の私はただ、本が読みたいだけなのです。
